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ランダムウォーク理論:株価は予測不可能?

ランダムウォーク理論
ためネコ
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おつかれさまです。ためネコです🐱
今回のテーマは”ランダムウォーク理論:株価は予測不可能?”です。
チャートを読んでの短期取引で利益を上げるのは非常に難しいと感じます。もちろん、デイトレ・スイングで勝っている人も居ますが、ある種の才能が必要であり、万人が真似をするのは不可能でしょう。

​「来週、あの株は上がる!」「この銘柄は底を打ったから買いだ!」— 株式投資の世界では、日々、未来の株価を予測する試みが繰り広げられています。しかし、そんな予測ゲームに冷や水を浴びせる、非常に有名な経済学の理論があります。それが、ランダムウォーク理論(Random Walk Theory)です。

​ランダムウォーク理論とは?

ランダムウォーク理論とは、簡単に言えば「株価の変動は、過去の動きとは無関係で、予測不可能である」とする理論です。

​この理論が描く株価の動きは、まるで泥酔した人の千鳥足のようです。次の瞬間、どちらに一歩踏み出すか(株価が上がるか下がるか)は、直前の一歩(過去の株価)とは全く関係なく、完全にランダムに決まります。

​理論の核心

​ランダムウォーク理論の核心は、以下の2点に集約されます。

  1. 株価の増減は独立している: 今日の株価が上がったからといって、明日の株価が上がる確率が高くなるわけではありません。昨日の動きは、今日の動きに何の影響も及ぼしません。
  2. 未来の株価は予測不可能である: もし株価がランダムに動くならば、過去のデータ(チャートや取引量など)をどれだけ分析しても、未来の株価を正確に予測することは不可能です。

​なぜ株価は「ランダム」になるのか?

​「ランダムウォーク理論」が成り立つ背景には、「効率的市場仮説(Efficient Market Hypothesis: EMH)」という、これまた有名な経済学の理論が深く関わっています。

​効率的市場仮説(EMH)との関係

​効率的市場仮説(EMH)とは、「市場価格は、あらゆる入手可能な情報を常に完全に織り込んでいる」とする考え方です。

  1. 新しい情報が株価を変える: 株価が動くのは、市場参加者にとって新しい、予期せぬ情報が発表されたときだけです。
  2. 情報はランダムに発生する: 企業の決算、政治のニュース、自然災害など、株価に影響を与える「新しい情報」の発生タイミングは、誰も予測できません。予期せぬ情報は、文字通りランダムに市場に投入されます。
  3. 情報が瞬時に織り込まれる: もし、ある銘柄が「割安だ」という情報(たとえば、未発表の好決算の噂)が広まれば、合理的な投資家はすぐにその株を買い始めます。その結果、株価は瞬時に上昇し、その「割安」はすぐに解消されます。予測可能な利益は、発生した瞬間に消えてしまうのです。

​この流れによって、誰もが知っている過去の情報や分析では、すでに織り込まれてしまった株価から、持続的な超過収益(市場平均を上回る利益)を得ることはできない、とランダムウォーク理論は主張します。

​テクニカル分析を否定するのか?

​ランダムウォーク理論は、テクニカル分析(過去の株価のパターンやチャート形状を分析して未来を予測する手法)の有効性に最も強い疑問を投げかけます。

  • 理論の主張: 株価の動きがランダムである以上、チャートの「パターン」には統計的な意味はありません。有名な「ダブルボトム」や「ゴールデンクロス」が出現したとしても、それは単なる偶然の産物であり、未来の株価上昇を保証するものではない。
  • 現実の議論: しかし、現実の市場では多くの投資家がテクニカル分析を使っており、それが自己実現的な予言となる側面も否定できません。「皆が買うから上がる」という状況を生み出すことがあります。

​結論として

​ランダムウォーク理論は、「市場を打ち負かそうとする努力のほとんどは徒労に終わる」という現実を突きつけます。

  • プロでも難しい: 専門家(ファンドマネージャーなど)でさえ、長期にわたって市場平均(インデックス)を継続的に上回るリターンを上げ続けるのがいかに難しいかを、この理論は示唆しています。
  • 投資戦略への示唆: この理論を信じる投資家は、個別の銘柄分析(ファンダメンタルズ分析)や、特定のパターンを探すテクニカル分析よりも、市場全体に分散投資を行うインデックス投資こそが、最も合理的で堅実な戦略であると考える傾向があります。

​まとめ:ランダムウォークは投資の「真実」か?

​ランダムウォーク理論は、経済学者や投資家たちの間で長年議論され続けている、非常に重要な概念です。

​この理論が完全に正しいかどうかは、今も結論が出ていません。現実の市場には「バブル」や「パニック」といった非合理的な動きも存在し、必ずしも株価が効率的に動いているわけではないからです。

​しかし、この理論は私たちに謙虚さを教えます。「市場はそう簡単に打ち負かせない」という原則を理解することは、感情的な取引を避け、長期的な視点を持つ、より堅実な投資戦略を構築するための第一歩となるでしょう。

ためネコ
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私も含め、短期取引で勝つ能力がない人は、コツコツと長期投資を継続しましょう。
それでは、また🐱

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