コアサテライト戦略:攻めと守りのバランスを考える

おつかれさまです。ためネコです🐱
今回のテーマは”コアサテライト戦略:攻めと守りのバランスを考える”です。
攻めと守りのバランスを取りながら投資しましょう。
投資の世界には様々な戦略がありますが、特に個人投資家にとって有効かつ実践しやすいのが「コアサテライト戦略」です。この戦略は、資産運用を「守り」の役割を持つ「コア(中核)」と、「攻め」の役割を持つ「サテライト(衛星)」に分けて運用することで、リスクを適切にコントロールしながらリターンの最大化を目指す手法です。
1. コアサテライト戦略とは?
コアサテライト戦略は、文字通りポートフォリオ(資産の組み合わせ)を二つの部分に分けます。
① コア(中核)部分
資産運用における土台であり、「守り」の役割を担います。ここには、長期的に安定したリターンが期待できる、比較的リスクの低い資産を組み入れます。
- 特徴:
- 長期・安定的な運用を目指す。
- 価格変動リスクが小さい(ローリスク)。
- 低コストであることも重視される。
- 具体的な投資対象例:
- 国内外の債券(特に先進国債券など)
- インデックス型の投資信託(世界株式や先進国株式のインデックスなど)
- バランス型投資信託
② サテライト(衛星)部分
資産運用において積極的にリターンを追求する「攻め」の役割を担います。コア部分よりもリスクを取ることで、市場平均以上の高いリターンを目指します。
- 特徴:
- 高いリターンを目指す積極的な運用。
- コアよりも価格変動リスクが大きい(ハイリスク)。
- 市場平均との差異(超過リターン)を狙う。
- 具体的な投資対象例:
- 個別株式(テーマ株や成長株など)
- アクティブ型の投資信託(特定の分野や戦略に特化)
- 新興国株式・債券、REIT(不動産投資信託)、金などのオルタナティブ資産
2. なぜコアサテライト戦略が有効なのか?
この戦略の最大のメリットは、「リスクの抑制とリターンの追求を両立できる」点にあります。
- リスクコントロール: 資産の大部分を占めるコアで安定的な運用を行うことで、全体としてのポートフォリオの安定性を高めます。これにより、市場が大きく変動した場合でも、資産全体への大きな打撃を避けやすくなります。
- リターンアップ: 資産の一部をサテライトに振り分け、積極的な投資を行うことで、コア部分だけでは得られない高いリターンの上積みを狙うことができます。
- 精神的な安定: 堅実なコア部分があることで、サテライト部分の値動きに一喜一憂しにくくなり、長期的な視点での投資を継続しやすくなります。
3. コアとサテライトの理想的な比率は?
一般的に推奨される比率は、コア:サテライト = 7割〜9割:1割〜3割です。
例えば、運用資産が100万円ある場合、コアに70万〜90万円、サテライトに10万〜30万円を配分するといったイメージです。
ただし、この比率はあくまで目安であり、投資家自身の「リスク許容度」や「運用目的」、「投資期間」によって調整すべきです。
- リスク許容度が高い(若年層、または高いリターンを求める): サテライト比率をやや高めに(例:コア80%:サテライト20%〜70%:30%)。
- リスク許容度が低い(定年退職後など、安定志向): コア比率をさらに高めに(例:コア90%:サテライト10%)。
4. コアサテライト戦略の実践ステップ
- コア資産の選定と確保: まず、運用資産の大部分を占めるコア資産を選定し、投資します。長期投資を前提とし、低コストなインデックスファンドなどを中心に据えるのが定石です。
- サテライト資産の選定: コアで確保した土台を崩さない範囲で、興味のある分野や、将来的に大きな成長が期待できる個別株、テーマ型ファンドなどを選定します。サテライトは「少額から始める」ことが重要です。
- 定期的な見直し(リバランス): 相場変動により、コアとサテライトの比率が当初設定した割合からずれてくることがあります(例:サテライトの株価が急騰し、比率が上がりすぎた)。その際は、定期的に(年に1回など)リバランスを行い、当初設定した比率に戻すことが大切です。これにより、リスクの取り過ぎを防ぎ、適切な資産配分を維持できます。
まとめ
コアサテライト戦略は、リスクを抑えた安定的な運用と、積極的にリターンを追求する攻めの運用をバランスよく両立させる、非常に合理的な投資手法です。「投資はしたいけど、リスクが高すぎるのは怖い」という方にこそ、この「守り」と「攻め」のメリハリをつけた戦略をぜひ取り入れてみてください。自分自身の資産状況や目標に合ったコアとサテライトの比率を見極めることが、成功への第一歩となるでしょう。

自分なりの安心できる比率を考えてみてください。
それでは、また🐱


